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  2018/10/20 [土]   


(豆料理クラブMLより〜『ブエノスアイレス』、個人と日本社会〜)

今週、20年前の香港映画を見てびっくりしました。
『ブエノスアイレス』
ウォン・カーウァイという香港の映画監督が撮った映画ですが、ほんとにほんと
に衝撃を受けました。
それこそ30代の人たちの映画。

1997年にゲイの男たちを描いたこんな傑作があって、それは香港出身の監督
によって撮られていて、2005年にやっぱりゲイの男たちを描いた『ブローク
バックマウンテン』という傑作があって、それは台湾出身の監督アン・リーによっ
て撮られている。

どちらも「個人」を「個人」が描いてる。アン・リーの『ブロークバックマウン
テン』は、社会と個の対立というか葛藤が描かれていて、わたしはこの映画から
示唆を受けるところがたいへん大きかったのですが(ほかの人にも薦めてきまし
た)、『ブロークバックマウンテン』の前に、『ブエノスアイレス』があったの
ですね。
わたしはそのころ出産直後で見てなくて、ずっとウォン・カーウァイの作品は今
にいたるまで1作も見ないでいました。
(子育ての最初の15年間は、ほとんど映画を見てないんです。)

おととい見終わってびっくりしてネットでウォン・カーウァイについて調べたの
ですが、アン・リーが「天才は自分ではなくウォン・カーウァイだ」と言ってい
て、なるほど、その意味するところが見るとわかりますね。
アン・リーは、精巧で端正な映画を撮っていて見る者の胸に迫るのですが、ウォ
ン・カーウァイはむちゃくちゃなんです、ゴダールみたいに。他の人がまねした
らとんでもない駄作になるようなむちゃくちゃな映画作りをしている。なのに、
圧倒的で。

考えさせられました。1990年代から2000年代にかけて、香港と台湾の出
身の映画人が、こんなにみごとに「個」を描いているということにショックを受
けました。
韓国の映画界もすごいんでしょうね。わたしはほとんど見てないのだけど、先日、
ホン・サンスの『それから』を見て、やっぱりショックを受けました。

なんとなく日本社会の後進性を感じずにはいられません。
うちの娘の活動が今週の木曜に朝日デジタルで紹介されたんですが、その夜はネッ
トでたたかれていて、びっくりしました。わりと当たり前のことを書いていたの
に。
https://www.asahi.com/articles/ASLBJ3H0SLBJPTFC009.html
まだまだ日本社会は、「出る杭は打たれる」なんですよねえ。個人が発言しにく
い社会なんだなあ。



  2018/10/19 [金]   


(豆料理クラブMLより〜30代の人たちに!)

次のらくてん通信のしめきりは10月末なのですが、30代の方に特に原稿を書
いてもらいたいと、呼びかけています。
これを読んでおられる方で何か書いてみようと思う方がありましたら、ぜひとも
書いて下さい。ご連絡下さい。

わたしも何か書いてみようと思っています。今の30代の人たちのおかれてる状
況について。
実際のところ、40代前半の人たちも20代の人たちも同じような厳しい状況の
人がたくさんいます。だって同じ社会の一員で見えてるものは同じなんですから。
だから30代に限らないで以下の趣旨に共感して下さる方があったら、書いて下
さいね。

先日の豆ランチパーティーで、生きづらさについて、いろんな人たちに話してい
ただきました。20代の人、30代の人、40代の人、50代の人、60代の人。
話してくださいました。
ほんとに考えこんでしまうのは、若い人たちが安心して働ける環境にないんだな
あということ。あるいは仕事があっても、自己肯定感がどうしても持てないんだ
ということ。

一人や二人だったら、個人の問題と、わたしも見誤ったかもしれない。
だけど、店に来られる30代の人、40代前半の人、こんなにしんどい人がたく
さんいる時代はかつてなかったと思います。
楽天堂が京都に来て15年、いつだって顧客の中心は30代から40代だったん
です。昔も今もです。
だからよくわかるのだけど、今は30代の人たちが疲れてる。消耗してる。いつ、
この苦しみが終わるんだろう?と自問自答してる。

秋葉原殺傷事件が起こったのが、2008年です。あのとき、容疑者と同じ派遣
労働をしている若い人が置かれてる状況をNHKスペシャルで知って、ショックを
受けました。
製造業に従事してる若者が、こんなに大事にされていない社会になってるんだ!
とびっくりしました。その夏、スパイス料理キットを新発売したとき、「これな
らオレにもできる」ってキャッチフレーズをつけました。若い男の人たちが、友
だちとご飯を持ちよって食べてる図を想像して、イエローサブマリンのロゴをつ
けた。

あの加藤容疑者は82年9月生まれ、いま36歳です。
その前後に生まれた人たちのかれてる状況は、バブル世代のわたしがまったく経
験しなかったもの。

藤田孝典さんの『貧困世代』を読んで、個人の力ではその貧困状況から抜け出す
のが難しいとつくづく思いました。
また書きますね。

執筆者大募集です!




  2018/10/17 [水]   


(豆料理クラブMLより〜オーガニッククロッシング出口さんを囲む食事会)

渡辺さんの講座の企画、ここでお知らせしてもらって、とてもよかったです。
職場で7年もの間、深刻なセクハラにあってる人がそのことを書いてこられて、
ああ、相談できる場がない人がいらっしゃるんだと思いました。

■昨日はいろいろ入荷してます。放牧豚に玉子、農薬を使ってないライムやみか
んなど。みかんはご近所の方々にさっそくとても喜ばれてるのですが、ライムは
まったく売れないので、自分で使ってみたところ(水にジュース絞って飲んだ)、
とても爽やかです。今日はハチミツづけにします。
けっこう高い値段で売られてる農薬不使用ライムですが、今回は100g200
円で販売しています。よかったらこの機会にどうぞ。

■次の月曜に、にんじん食堂さんで小さな仕事塾の集まりがあります。といって
も来る塾生は3人です(急だったので)。オーガニッククロッシングという野菜
の移動販売をしてる出口さん夫婦の話がとっても興味深いので、もしよかったら
豆料理クラブのみなさんもどうぞお越し下さい。
会費は、1500円のお弁当と1ドリンクです。
以下、出口さんより。

千晶さん、22日よろしくお願いします(^-^)こちらからはうちの妻・まゆみと尼
崎の「穀菜食堂なばな」の金岩ひさみさんが参加します。

なばなさんは尼崎の人情溢れる下町にある小さな食堂です。手作りの本当に美味
しいごはんにいつも癒されています。そして僕達が進めている川の流域コミュニ
ティの下流側の重要な拠点として動いてくれています。

交流会ではオガクロが移動販売としてこれまでどのように活動してきたかという
流れや、店舗をオープンして実感している移動販売との違いやそれぞれのメリッ
ト、デメリットなどをまずお話しようと思います。

そのあとひさみさんも交えて源流、上流、中流、下流がどのようにつながりあっ
ていけば各地域で食の自給や共有をしていけるのか、いままでの僕たちの流域の
取り組みや実績、具体的な成果などもあげながら一緒に考えていけたらと思いま
す。

村上さんやももえいさんにお会いできるのも楽しみにしていますね。よろしくお
願いします(^-^)

オーガニッククロッシング
出口晴久

予約が必要です。土曜日までに、楽天堂に連絡くださいね。


  2018/10/08 [月]   


(豆料理クラブMLより〜図書館・次世代のための予算を〜)

昨日の豆ランチパーティーには、他県で司書の仕事をしている会員が体調の悪いところ参加してくれ、正規職員が極端に減らされ、非正規どころかアルバイトの職員が責任の重い仕事を担わされてる状況を話してくれました。

図書館に専門的な司書が減り、図書館がTSUTAYAのようであっていいと考えるような職員が責任者として配属される。
中国韓国へのヘイト本がリクエストされる以上に購入される傾向にあり、一方、政権批判の本は買い控えられる。
選書の時間も削減され、司書の人たちが長年なによりも価値をおいてきたことが踏みにじられる。

とても考えさせられました。
戦後の混乱期ならまだしも、安定した平和な社会がつづいているはずの日本で、図書館のような公共性の高い事業の予算が削られるのは、どうしてなんでしょう。

日本は国家予算に占める教育費の割合が、OECD諸国の中で最下位だという数字もあります。
http://money1.jp/?p=1485

次のらくてん通信では、スイスで子どもさんに教育を受けさせている会員の方に寄稿してもらいます。
小学校に入ると、確か1クラスの人数は18人で、しかも先生が二人もついているとうかがいました。ひとりひとりが大事にされる教育が可能になります。

日本もそんな国にしたいものですよね。

図書館は、貧しい家の子も豊かな家の子も一律に無料で図書に接するチャンスを与えてくれるすばらしい場所です。
どうか、そういう場の予算を削らないでもらいたい。市民にできることは何なんだろう?考えさせられました。

ちなみにヘイト本の購入リクエストが多いので、そうした本が買われることが多くなってる現状を変えるために、良い本のリクエストをすることが、大切なんだと教えてもらいました。
また借りる人がいないと、戦争や人権についての本も廃棄される傾向にあるらしく、良い本を借りることもまた、図書館の質を維持するのに貢献するそうです。