2025/01/21 [火] 続々・他者と関わることのリスク
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幕は降りた。今朝、キャンセル通知のメールを受信。理由はジコチュウそのものだったが、「Have a nice trip.」とだけ返しておいた。
昨夜は、明日から二日間泊まれますか、というメールが送られてきたので、「予約の変更を承りました」と返信したが、キャンセルか連絡もなく夕方現れるかな、と思っていたが、案の定。 千晶が菜芭に相談したら、娘はキャンセル料をとるべきだと力説していたが、こういう事態、非常識な人ははじめてで、金がからむ後始末でさらに不快な思いをしたくない。 具体的な改善点を知った、“勉強料”だった。
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2025/01/20 [月] 続・他者と関わることのリスク
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1時間、店の前で千晶と二人、タクシーを待ち続けた。段々、日が暮れなずんでくる。今日は暖かいとはいえ、寒さで指がかじかんでくる。大丈夫だろうか、何かトラブルでも・・・。
返信がとだえていたメールが、来た。今日は他の宿をとったので、明日から泊まれますか? ゲストハウスに戻って、エアコンやストーブ、電気を消し、家へ。冷えた体に釜揚げうどんを二人ですすった。 昨夜、鎌倉のゲストハウスからの紹介で予約してきた外国人二名。最初は地下鉄「今出川駅」からメールが来て、バスのルートが分からない、と。? 今出川駅は最寄り駅ではないのに? 返信したら、今度はタクシーで行くので住所を教えて欲しい、と。ホームページを見なかった? 電話やwi-fiが使えないというので、タクシーに乗ったものとばかり思っていた。 外国人旅行者との間では、こういう体験も不可避なのだろう。力が抜けた。
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2025/01/19 [日] 他者と関わることのリスク
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千晶が管理を任されている等持院南町のシェアハウスに、昨年十二月、困窮した女性を受け入れた。
ところが、この女性がトラブルメーカーで、他の入居者からクレームが出たため、退去を求める事態になった。昨夜、千晶が話に行き、夜遅く帰ってきて、私も相談に乗った。 この後、どうしたらよいか・・・善後策を考えていると一時間半、眠れなかった。朝になって、シェアハウスのオーナーと電話で打ち合わせをし、書類を印刷し、一時的に他の入居者をゲストハウスに受けいれる準備にあたり・・・。 シェアハウスとの間を自転車で三往復した千晶ほどではないが、私の一日のリズムも乱れて――朝の行気やウオーキングができず、何より困ったのが、便秘! 何度もトイレに行ったがウンチが出ない。 一日、不快感をかかえていた。昨日は、『らくてん通信』の原稿を明日には書くぞ、という意気込みだったが、何事もなしえず。結局、件の女性は退去してホテルに移ったので一件落着したのは良かったが。 暮らしの場で、一人の人間と具体的に関わるのはリスクを背負うのを、あらためて知る―が、この程度のことは、北九州のNPO法人抱樸の奥田知志さんの活動にくらべれば、何ほどのことがあろうか。
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2025/01/18 [土] 文章は、ラストが決まれば後は
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「「飯即天」―この言葉以上に、この声以上に、人間の魂の叫びがあるだろうか」―――次号の『らくてん通信』の原稿。明日、机に向かう。
※ 人間は――皮膚という国境の――越境を試みる存在。二つの可能性、性交/気交(からだの勘覚としての気の交わり)。二つの相違点:声を上げる/上げない、体を動かす/動かさない、上気する/しない。 性交の越境の例:安部公房『砂の女』の一節。 気交の越境の例:調体の稽古での手間(手あて)←パスカルの断章「この無限の空間、その永遠の沈黙が、私には恐ろしい」(『パンセ』中公文庫 p.162)の“否定神学”でしか、その時の体験を表現できない。
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2025/01/17 [金] 日課
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朝6時半に起床、夜8時半に就寝。大谷翔平選手なみに10時間の睡眠をとる。そのために――
06:30-07:30 部屋掃除・行気 07:30-08:30 ウオーキング(同時に行気)・門掃き 08:30-09:30 朝食準備・洗濯物干し・入浴 09:30-10:30 朝食 10:30-12:30 仕事(急を要するもの) 12:30-13:30 休憩(昼寝・買い物・読書) 13:30-15:30 仕事 15:30-17:30 仕事 17:30-18:30 夕食 18:30-19:30 後片づけ・(必要に応じて)買い物・日誌を書く 19:30-20:30 活元&行気 ※ と、昨日プランニングしたが、今日は一時間、寝坊してしまった。そのため、ウオーキングを図書館へ本の返却に行く“短縮形”に変更―丸太町通に出たとき、前を行く年配の夫婦が、同じ歩調で歩いているのに気づいた。 それも、左側の夫が左足を出すと、右側の妻が右足を出すという、完璧な相似形! 夫婦は長年つれそうと顔がにてくるというが、歩調も「一心同体」のバロメーターになる。
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2025/01/16 [木] 三つの目
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内観技法では、肉眼:からだの外を観る、心眼:からだの内を観る、離眼:からだの外から内を観る。
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2025/01/15 [水] 「念ずれば 花ひらく」
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乾窓院の掲示(墨書)。坂村真民(さかむら・しんみん)の座右の銘だそうな。「念」という漢字はおもしろい。「今」+「心」、本来は「口」+「心」で、こころに問いかける意だという。
※ 今日は、キット定期便の発送と、味噌作りセット用の大豆の準備(手配)で一日が終わる。干し柿にしようと剪定した渋柿が、少しずつ熟れてきた。そのまま食べると、市販の甘柿よりも格段においしい。
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2025/01/14 [火] 稽古会
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土曜日に続いて、新年の書き初め。Nさんは「手考足思」、Hさんは「前途洋々」、私は「古稀林住」。稽古後、イタリア語教室から戻ってきた千晶と、堀川商店街の台湾料理店「連」で昼食。千晶は日替わり定食、私は水餃子定食を食べる。
水餃子の薬膳スープで、体があたたまった。昼の食事代は、現在、1,500円が世間での勝負なのだろう。
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2025/01/13 [月] 小麦粉の問題
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三条壬生のフィンランドパン・キートスへ、パンを買いに行く。今さらながら、初めて原料の小麦粉の産地を店主に聞く。
予期のとおり、小麦粉は北海道・江別製粉の国産小麦、ライ麦はドイツからの輸入ものを使っているそう―納得。というのも、昨年から外国産の小麦粉で焼いたパンを食べると――強力粉でグルテンが強いためか、ポストハーベストの農薬の問題か――お腹のぐあいがよくなくなってしまうのだ。 その点、キートスと丸太町七本松の宮内ベーカリー(国産小麦粉を使用)のパンは、大丈夫だった。ただ、宮内ベーカリーの全粒粉パンは、ふすまの割合が低いため、ものたりない。 その点、キートスの「全粒粉100」は、文字どおり100%の全粒パンなので、貴重品だ(今日買ったもう一つの「レーズンとくるみ」パンは、全粒粉が60%)。 ※ 先日購入したBOSCHの電動鋸で、ゲストハウスに放置していた無花果の剪定枝を、燃えるゴミに出せるまで細く切り詰める。 機械―道具は、どんなものでも慣れというか、コツが必要だ。少しずつ、扱いに慣れてきた。確かに、手動ノコよりも、作業がはかどる。これで二万円は、ぼちぼちだろうか。
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2025/01/12 [日] 今日の一日
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インフルエンザか何かよくわからないが、頭がもやもやして咳がつづく(熱はない)ので、『人生後半の戦略書』を読書。
ヒンドゥー教の四住期にふれた箇所で考える。今年は、三月に光太郎が社会人として羽ばたき、八月に古稀をむかえる。ということは、家住期から林住期への移行期だろうか。 57ページで哲学者・キケロの言葉が引用されているが、老人(林住期の人間)は、知恵をもって後に続く人たちの相談にのって奉仕すべきだ、と。 現在の自分をふりかえると、“BIG志向”のあら熱はおよそとれたといえる(消えてはいないが)。それよりも、次にパスを渡したい、という欲求が強くなっている。そのために、どうすれば・・・と、考える。
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2025/01/11 [土] 稽古会
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参加者一名。年頭の書き初め、半切の和紙に今年の抱負を墨書する。Hさんは「電脳使側」、私は「日日骨骨」。
※ 家族とは、三つの交接の場(関係性)ではないか。男(父)・女(母)・子を基本とするが、それ以外の関係にあっても。 一)身体:性交&接触 二)言葉:接触 三)食事:接触 この三つの交接から絆が生まれ、愛憎に結実する。
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2025/01/10 [金] 今日の託宣
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「気付(着)きを力へ、前へ」。朝から小雪が舞っていたが、昼まえには陽がさす。明日の稽古会の準備―「半切」の折じわをアイロンがけで直し、下書き用の半紙を千本通の文具店に買いに行く。
※ 〈内観技法の矛盾〉 (一)“鬼は外”は〈表〉の呼吸で行う(=こしが立つ)が、はらの勘覚が活性化する。←→“福は内””は〈裏〉の呼吸で行う(=はらが寝る)が、こしの勘覚が活性化する。 (二)はらの〈表〉は、気のベクトルが“内から外へ”向かうが、対他関係では“こ”(個立)の勘覚が生まれる。←→はらの〈裏〉は、気のベクトルが“外から内へ”向かうが、対他関係では“和”(連帯)の勘覚が生まれる。
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2025/01/09 [木] 至言
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菅野完氏が〈朝刊チェック〉で――N国党の立花孝志氏を例に――fake な YouTuber の特徴として、1)早口、2)「既得権益」、3)「闇」をあげている。むべなるかな。
※ 子どもたちが帰省した折、昨年購入した自転車の鍵がなくなってしまった。元々二個しか附属してなかったので、困った。web で検索して堀川丸太町にある「カギのベストワン京都本店」がヒット。 別の店で、以前、できないと言われていたので期待半ばだったが―1分ほどでスペアキーが手に。880円、専門店はこうでありたい。
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2025/01/08 [水] 骨々と
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朝、ウオーキングの際に、乾窓院の門前で見た掲示――
コツコツ コツコツ 書いていこう コツコツ コツコツ 歩いていこう コツコツ コツコツ 深めていこう ※ BOSCHの電動鋸が到着した。バッテリーを充電して、さっそく試し切りをしてみたが、重いので何十分も操作できない。それに、コツがいるようだ。新しい物は、ワクワクさせるが。
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2025/01/07 [火] 棚卸し
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遅ればせながら、今日、千晶が一人で行った。まだ全体が終了してないので概算だが、昨年より一割は減少しているようで、うれしい。
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2025/01/06 [月] 子どもたち、帰る
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それぞれの道へ。横須賀へ帰省した際の、ありし日の両親の姿を思いおこすと・・・さびしいなあ。
次回の『らくてん通信』原稿の骨組みが、かたまる。実際に書くのは、まだ先になるが。 千晶がアーサー・C・ブルックス著『人生後半の戦略書 ハーバード大教授が教える人生とキャリアを再構築する方法』( SBクリエイティブ)をつよくすすめるので、ヤフーフリマで購入。 題名からは自己啓発本の一種にうけとられるが、原題は『From Strength to Strength』。子どもたちにも読ませたい、人生の指南書だという。
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2025/01/05 [日] 頑健性と可塑性
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昨日の朝日新聞・朝刊、物理学者・金子邦彦(かねこ・くにひこ)氏のインタビュー〈変わりやすさ 生命持続の鍵〉より。からだの勘覚でいえば、言及された頑健性=こし、柔軟性=はら、であろうか。
「生命の世界は、たんぱく質、細胞、生物個体といった階層で構成されています。細胞や個体にも、変わりにくいものと変わりやすいものがあるはずです。階層ごとに頑健性と可塑性があり、そのバランスを決めている法則を見つけることができれば、生物進化のメカニズムをより深く理解できると考えています。
さらに、普遍生物学の知見を、人間の社会に応用できる可能性もあります。生物も社会も、階層性を持ったシステムという点では共通しています。社会構造にも、階層ごとに変わりにくい部分と変わりやすい部分、頑健性と可塑性がある。そのバランスが取れている社会のほうが長続きするのではないでしょうか。
バクテリアと違って、人間社会の歴史的変遷は実験することができませんが、普遍生物学の方法論を用いて、社会全体に共通する法則性を発見できるかもしれません。」
そこでも重要になるのは、やはり可塑性です。変わりやすさや「ゆらぎ」といった不安定に見える性質が、生命や社会を理解する上で鍵になると考えられます。」
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2025/01/04 [土] 匿名の手紙
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今朝、玄関にA4の紙が落ちていた。昨夜、ドアの隙間から入れたものらしい。
「高島さんへお願い 軒下に洗濯物、お布団を干すのはご遠慮ねがいます。ここは京都市内です。ご理解くださいませ。 西東町 住民より」 昼に外食するまえ、子どもたちにも“生きた社会(民主主義)の教材”だと思ったので、家族で話し合う。 現状の説明:ベランダが日当たりの悪い二階北側にあるので、冬だけ二階南側の道路(下立売通 一車線の道路でそれなりに通行量がある)に面した軒下に干している(それも、下着などはさけて)。使い始めたのは、ここ三、四年だが、クレームを受けたのは初めて。 問題点の指摘:(1)まず、法律や条例には反していない(&公序良俗にも、と私は考える)こと、(2)「京都市内」を「日本」などに置きかえれば、容易にヘイトスピーチ「いやなら出ていけ」につながる―あきらかな差別意識を感じること、(3)“見たくない”という感覚が、このような“正義”(と本人が思っている)の行動をとらせているのだろうが、感覚の押しつけは危険であること、(4)何よりも、匿名=対話の拒否(政治的には、「折り合いをつける」妥協の否定)であること 話し合いの結果:(1)千晶が自分もいやだと感じていたと言うので、今まで日常の洗濯&掃除は私が担当していたが、これからは千晶が自分の洗い物は自分で洗濯して(北側のベランダに)干すことになった。 (2)私の洗い物やタオル類も、これまでより控めに干すようにする。 (3)私はどんなスタイルであれ、匿名には応えないポリシーだが、この手紙の主のような“慇懃無礼”な人間には―虚飾を嫌う疑似アスペルガー症候群者として―腹が立つので、手紙の余白に次のように書いて店前に掲示した。 「「西東町 住民」様へお願い 匿名は、暴力の一種です。名乗って下さい。その上で話し合いませんか。 高島一登」
※ 「匿名」を、私は全否定しているわけではない。例えば、問題になっている兵庫県知事選挙での「公益通報」のように、通報者が不利益をこうむらないために、匿名性は守られなければならない。
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2025/01/03 [金] 家族は、遠い
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午後、子どもたちが二人とも体調がイマイチというので、からこと舎で――家族四人、初めて――活元を行う。
どう感じてくれたか、これからどう活用してくれるか・・・。鶴見俊輔は「家族は親しい他人」と言ったが、私なら「家族は、近くて遠い存在」と言おう。
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2025/01/02 [木] 光太郎、二十四歳の誕生日
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自分がこの歳に、何をしていただろうとふりかえる。二浪したので、光太郎とおなじく社会に踏み出す年になった。その後の人生の変転は・・・。
アメリカから一時帰国している(兵庫の高齢者施設に入居している母を見舞いに)ゆらが、昼前に来訪したので、三時過ぎまで昼食&光太郎の誕生日を祝ってケーキを一緒に食べる。 彼女の仕事(電話による禁煙カウンセリングと、カップル対象のグループワーク)のはなしが聞けてたのしかった。その後、剪定用の電動鋸を―webで時間をかけて検討―二万円で購入。 何ということもなく、日々は過ぎてゆく。
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2025/01/01 [水] 新年の抱負
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今年の夏、七十歳になって古稀をむかえる。還暦いらいの十年をふりかえると、膿胸・気管支拡張症・大腸ガン・腓骨神経麻痺(両足)・腸閉塞と、肉体の病をかかえつつ子育てにはげんだ年月だった。
光太郎がこの三月に大学院を卒業して働き始める。ようやく二人とも巣立って、これから悠々自適の老後を・・・とんでも発奮。ゲストハウスの借入金がまだ六百万円残っているので、一年に百万円ずつ返済して、終わるのが七十五歳。 それまでの身心を保つために、日々の精進を―この十年は、そのための準備期間だったのかもしれない(と、自分を納得させている)。 ※ [新年の抱負] 一)夕食後は、パソコンを観ない 二)パソコンは十五分まで(間をとる) 三)夜八時には寝室へ(その後、活元や行気をおこなうので、就寝は九時までに) 小さな抱負だが、これをまもったうえで、食事・調体・運動の三位一体で、身心を steady に保ちたい。そして、生業(なりわい)は豆屋・ライフワークは調体で、社会の一隅を照らせれば、と念じる―願わくば、2024/12/30付け朝日新聞・朝刊の〈声〉欄で紹介された、大谷選手のように・・・。 〈大谷選手の姿、病の和らぎ実感〉 by 主婦・前田玲子(福岡県 77)
野球に興味がなかった私が、去年のWBCを偶然、テレビで見て、大谷翔平選手の大ファンになった。今年はキャンプからずっと見ていた。信頼する人に裏切られたが悪口も言わず、持ち前の明るさと誠実さで乗り越えた。新天地ドジャースでの歴史的な成績は世界中が知っている。
実は数年前から、大病を得て絶望の日々をすごしていた。それが大谷選手を知り、技術だけでなく人柄に感服した。野球少年の純粋な心を持ち続け、本場の米国で数多(あまた)の大リーガーたちを魅了しているのだ。
彼の活躍を毎日スマホで調べ、動画をお気に入り登録している。それらを繰り返し見ていると、心臓発作の回数が明らかに減り、症状も軽くなっていくのを実感できた。これまでは、同世代や同じ病の著名人の訃報(ふほう)に接するたびにつらくて落ち込む日々だった。しかし、大谷選手を応援するようになった今年は、毎日が笑顔で楽しい1年を過ごせた。
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